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1998年2月1日に神流町(旧中里村)恐竜センターで開かれた恐竜講演会にあわせて、バルスボルド博士への質問をホームページ上で募集しました。博士に答えていただいた回答をお伝えします。
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タルボサウルス対ヴェロキラプトル
質問:
映画「ジュラシック・パーク」の最後で、チラノサウルスとヴェロキラプトルが闘う場面がありました。モンゴルにはチラノサウルスによく似たタルボサウルスがいますね。タルボサウルスとヴェロキラプトルが闘ったら、どちらが勝つでしょうか。
千葉県 いぐあの丼さんより
答え:
自然の状態ではタルボサウルスとヴェロキラプトルは生活する環境が違うので出会うことはないでしょう。もし出会ったとしてもお互いを襲うことはないでしょう。現在生きている肉食動物、例えばライオンとハイエナも大人同士が相手を襲うことはまずありません。
但し、弱ったタルボサウルスがいた場合、それをヴェロキラプトルが襲うかもしれません。タルボサウルスの武器はあの大きな口だけです。そうなると元気なヴェロキラプトルが集団でタルボサウルスに立ち向かった場合、ヴェロキラプトルが勝つのではないでしょうか。
モンゴルの大きな恐竜
質問:
中里で紹介されているのは小さな恐竜が多いですね。モンゴルでは大型恐竜は少ないのでしょうか?
神奈川県 いのうえさんより
答え:
モンゴルにも大きな恐竜はたくさんいます。モンゴル自然史博物館で展示されているタルボサウルス(獣脚亜目)、サウロロフス(鳥脚亜目)、デイノケイルス(獣脚亜目)、ネメグトサウルス(竜脚亜目)などがそうです。この他にもオピストコエリカウディア、クウェシトサウルスといった竜脚亜目がいます。
残念ながらモンゴルの竜脚亜目には頭と体の両方がわかっているものがいません。ネメグトサウルスは頭だけ、その他の種類は頭以外だけが見つかっています。
砂漠の草食恐竜
質問:
プロトケラトプスはよく砂に埋まっている姿で発見されて、砂漠に住んでいたといわれていますね。プロトケラトプスは草食なのに、なぜ砂漠に住んでいたのでしょうか?砂漠で何を食べていたのでしょうか?
埼玉県 ドンピーさんより
答え:
プロトケラトプスの発見される場所が砂漠だという学者もいます。しかし、私は水のない砂漠ではなく、湖と砂丘のある場所だったと考えています。ある時期は湿度があがって草が生えるような所です。
モンゴルのウハー・トルゴッドという地域では、プロトケラトプスと草の化石の両方が見つかっています。但し、別々の場所でです。小さいほ乳類が水で流されて集まって化石になったものも見つかっているので、この地域には大量の水があったことがわかっています。
草が化石になる条件と骨が化石になる条件は違います。葉っぱはどちらかというと湿気があるところのほうが化石になりやすく、骨は湿気のないところのほうが化石になりやすいのです。だから、同じ時代、同じ地域にプロトケラトプスと草の両方が生存していたとしても、一緒に化石になって見つかることはあまりないのでしょう。
- バルスボルド博士:
- 神流町恐竜センターで開催されていたモンゴルの恐竜化石特別展の監修者。モンゴル古生物学研究センター所長、モンゴル科学アカデミー会員。
モンゴル・ゴビ砂漠で次々に新種の恐竜を発見、命名している世界屈指の恐竜学者。独自の恐竜進化論を展開し、注目されている。
また、世界各国から恐竜発掘調査隊が訪れるたびに、受け入れ側の代表として調査に協力している。
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